世界に絆された朝/綾野蒼希
 
ている
そこには年老いた少年
踊り狂う死体
明度を失ったまなざし
けたけたと笑う電柱のしみ
まどろむ土曜日の歌
すべてがいとわしく寄り添って
ねじを巻くのはかえって魂の不健康だと
ある乞食が瞑想の果てに慟哭し――
それはつまり
公園から追放されたことによる

人はみな 息絶えて
くるくるまわって
まぶたからこぼれ落ち……
逸脱せよ とぼくは泣く

(ぼくは泣く)

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