愛/草野春心
 


  冬になるときみは
  樹下の落葉をひろい集めて
  ぼくの胸のうえに載せ
  火をともしたものだ
  それ以外に
  やり方のないような手つきで



  あのなつかしい日々
  かがやきを失った海の上に
  静かな雪がふっていたものだ
  きみの
  なめらかな肌の
  どこか遠いところ




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