消滅する十二時/
青土よし
孤独は堆く
薄緑色の小鬼が
片目を瞑って
夜道を歩く。
飴色の酒壜を携えた
一人の小汚い男が
片目を瞑って
夜道を歩く。
それぞれが
それぞれに
それぞれを
与えるべく
出会う為に
出会う事を
ただ何回も
繰り返す。
百回目の永遠を目前にして
とうとう朝が訪れた。
言い訳をするように
仕組まれた輝きで。
私の悲しみを
どこかの誰かが耳にした。
二百回目の永遠が
十字を切るより先に
その誰かを
見つけ出さねば
ならぬ。
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