秋の音/
灰泥軽茶
すっぽりと紅葉を被り
ひのひかりを浴びる
こっそりと山を歩きながら
誰にも気づかれないようにと
鳥の鳴き声をまねて
飛んでいく
雲が急に流れだし
しっとりと山の空気が包み
疲れた私は
ゆっくりと不時着して
えいっと身体を震わし鳴らせば
森が静かな弦を震わし
大きく木霊する
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