最果てに/木の若芽
 
「最果てに」
           木の若芽



雨を降らせない雲におおわれたまま

今日は暮れてゆく

漂泊の旅について考えてしまう こんなとき

旅に自分を探したり 美を求めたり

出会いを探したり 知を求めたり

ただただ移動することを欲したり

都会から野へ そして山へ川へ海へ

また都会へ
 
雨を降らせない雲が晴れてきた

明日旅立ちたくなってしまうよ

心配はいらない

新しい世界へ行くには

勇気をもって通り抜けなければならないところがある

さあ 進め

神秘をくぐり抜けるとき

急いではいけない

それ
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