白昼夢/M?lodie
 
誰か一人を泣き叫ぶほどに想えないぼくは
届かないものにこそ恋をする
勝手にきみを硝子細工さながらに作り上げては
掠りもしない哀しみに溺れてみたりする
きみとぼくは似ているなんて
当たり前のように安心を探してみただけ
ゼロとイチの向こうに確かに存在するはずの
曖昧すぎる温度を知ってみたいだけ
盲目すぎて盲目になれない冷めた感情を
あの日粉々にした幼い衝動に重ねて
一人で始まり一人で終わらせてまた繰り返す
ぼくなりの表現はどこにも行き場がない
夢にもならない恋です
憧れでもない恋です
それでもきみが好きでした
きっとぼくの世界はあの日終わったのです

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