秋雨/灰泥軽茶
 
秋雨が静かに頭を濡らす

雲が流れて光が射す

落ち葉も濡れて鮮やかだ

一番綺麗な一枚を手にとり

くるくるまわすと水滴が飛び

一面落ち葉も

そうっとゆっくり

どこかのスイッチがぱちんと

点灯したように

くるくるとまわりはじめ

わたしは

少しずつ少しずつ

深く深く埋もれていき

暖かい時の中で深く横たわり

何回も繰り返される

同じ風景を眺めている

秋と私はゆっくりと流れていき

秋と私は時の中を巡り巡る


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