秋雨/
灰泥軽茶
秋雨が静かに頭を濡らす
雲が流れて光が射す
落ち葉も濡れて鮮やかだ
一番綺麗な一枚を手にとり
くるくるまわすと水滴が飛び
一面落ち葉も
そうっとゆっくり
どこかのスイッチがぱちんと
点灯したように
くるくるとまわりはじめ
わたしは
少しずつ少しずつ
深く深く埋もれていき
暖かい時の中で深く横たわり
何回も繰り返される
同じ風景を眺めている
秋と私はゆっくりと流れていき
秋と私は時の中を巡り巡る
戻る
編
削
Point
(3)