味の無いマウス/碧姫
けれど
見つけられる時間に私は
どう頑張っても起きてはいられない
それを掴める様になる
その為に
梯子をまず上れるように
コワクテハシゴナンテノボレナカッタ
チイサイコロカラソレハカワラナイジジツ
ダケドソロソロノボロウトオモウ
モウウシナウダケノセイカツハイヤダ
白でもなくグレーでもなく
当たり前でもなく特殊でもなく
ぽってりとしている
動き回る
縦へ横へ斜めへ
きっと明日も私は
昨日は空白だった
と
詠み始めるのかも知れないけれど
それでも
愚かしいまでの真昼に
浮かび上がってきた白い梯子を
ぬぐいがたいまでの恐怖心と共に
昇っていくのだろう
味の無い マウスを横目に
10年後
あなたに逢いに
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