夜のはじまり/
灰泥軽茶
ささやく言葉
あちらからこちらへ
風が吹き抜けてどきりとする
カーテンを閉じたように
夕闇がやってきて戸惑う
灯りが
ぽいんぽいんと
映しだされる笑顔
優しそうな声
楽しそうな足音が
連なり連なり
私もかけ足鈴を鳴らしながら
夜の匂いを嗅いでゆく
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