日々の垂れ流し041217/A道化
 
倒れた薬の瓶も全てが光を失って鈍くて重々しい。私みたいな空、私みたいなカーテン、私みたいなチラシ類、私みたいな薬の瓶…
 3杯目の珈琲を入れる。鎮めてくれ、沈めるのではなくて。

 食べ物に生まれ変わるとしたら、と、ふと考える。
七味唐辛子がいい。赤唐辛子自体でもいい。嫌なのは、牛乳。特に、ぬるい牛乳。それに、豆腐。特に、湯豆腐の、いったん煮えてから冷めてしまったぬるい豆腐。

 珈琲を急いで飲むのは嫌いだけれど朝食を食べなければならない。朝食を早く食べなければならない朝は嫌いだけれども出かけなくてはならない。
 でも、今までにそういう朝が、つまり、朝食を食べて出かける準備をしてすんなりと出かける朝が、歩きやすい靴を履いてどこかを歩くつもりでいる朝が、鼻歌交じりに刻んだ朝食を鼻歌こらえて食べる朝が、そういう快い快い朝が、かつて私のものであったことは本当に一度も無かったかしら?
 …とにかく、今は、朝食を食べなければならない朝だ。

 yopparaitaino…


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