剰余のゲファーレン/青土よし
慢さとが、切り取られた背景画像の中で蠢き、CDは二番目のトラックを飛ばす。衣擦れの響きがマッチしない。賢い猫のうつくしさが、私を引っ掻く。そして、それは常識をスライドさせる。編まれるのは、正常だけではないのだ。病人をリンチする自称・太陽。やがて病状は極夜を目指す、そこにすべての無関心があると信じて。
優しさは、翌朝、カタルシスの姿となって隣で寝息を立てる。ピーナツ・アレルギーのキス。死という未来に向けて生きる我々の性質に反して、これらの弁解は過去を投射する。というのも、これらはあなた方に何ら新しい発見を齎さないからだ。ただ既知の感覚・既成事実を展示し、乾からびた火傷の痕を疼かせる、神話上の野獣である。
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