ひとつの場所へ/
empty
誰も止めずに
子音
かすかに聞き取れる指紋
無垢の転落
鳴り止まないカーテンコールのような
ただ時間だけが一途に
福音をうべなう
誰もいない廊下
柱時計の音だけがいやに耳にとどく
卓球台が幽霊のように整然と並んでいる
終わらない
まだ
真っ白な視界
廻っている
終わらない祈りが
ただ生を突き動かしている
そこにしか
無限はない
僕は記憶の引力を離れて
別の場所へ向かうことをねがう
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