六千マイクログラムのエンドルフィン類似体/red base
古いタロットカードの束が道ばたに落ちている
雨粒と鳥の糞が空から落ちてくる
まったくの赤色スポンジに吸い込まれる
浜辺に駆け下りる
海で生まれた馬を乗り捨てて
この世にはなにもなかった
生まれた場所
ネズミを燃やしている船乗り
受け入れることの難しい親密な友情
年寄りの白人
その小さなボートの横で
食事は十分に与えられない
ドアの錠をおろす
暴走族の仲間からの電話で目を覚ます
ウサギ小屋からウサギ小屋へ
ジープの台数を指折り数えている間に
真ん中の娘は、男なみにぺったんこだった
黄金色の刺青が
頭を食い尽くす
それで物事の核心がどうやら飲み込めたようだ
社会なんてただのきたない光のないまぜ
パトカー、そしてその他の緊急車両から
手を大きく振りながら
二人の心臓は寄り合わされ
行ったり来たりする
夜明けで、まだだれもよく見えなくて
弟の言う通りに、裁判所で誰かの証人にさせられて
ビュイックを運転している
物質の切れ端や
ぜんぶが、奈落の中には存在しているって
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