冬は間近/番田 
 
タクシーの横切る道を歩きながら
進んでいた 帰り道を のろのろと
茅場町の通りにも冷たい風が吹き荒れていた  
だけど うまくはいかない そう思うほどに
退屈な毎日は続いていくようだった  
自転車をこぎ出した そう思いながらも 
それは 仕方がないことのように思えた 
僕には 一人もいなかった 友達なんて   
それをつくることは僕にはあまりにも難しすぎた 
フランス料理を ひとりで食べたかった

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