希望の朝/三田九郎
 
闇の底にいた時間が他の人よりもほんの少し長かったせいか、
私には本当に少し、かすかな光でも、
太陽の光をすべて集めたくらいの希望に感じたものです。
すがるものが、何ひとつなかったですから。

かすかな光を感じ取れるようになって、
闇の底から自分の気持ちが
少しずつ浮き上がっていくのを感じて、
たまには自然に笑顔が浮かぶような、
そんな気持ちを持てるようになって、それからですね。

今いる場所を闇の底としか思えなかった、
そのことこそが、自分を闇の底に押し留め続けたのだと。
誰だって苦しい状態に身を置かざるをえないときがある。
それを闇としか感じ取れなかったのは、
やは
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