友情/HAL
きみはもう夢は捨てたんだと言う
夢だけじゃ食っていけないもんな
でもなぜそんな悲しいことを言う
昔ぼくらは夢を食べて生きてきた
家族が多くなったからかい
息子にも娘にも孫ができたからかい
昇進したからかい
それで夢は捨てたと言うのかい
でもきみは間違っている
きみの夢はきみの心で眠っている
決して夢をどこかに捨てた訣じゃない
ただきみが捨てたと想い込んでいるだけだ
叩き起こすんだよ
きみの心の隅で眠っている夢を
遅すぎるなんてことはない
どんなことでも遅すぎることはない
さあ叩き起こすんだ
死んだかのように眠っているきみの夢を
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