あの頃への手紙/加藤
何を考えていたかな
せつない気持ちが分かる
時間は早くて戸惑っていた
さまよい続けた日々の断片
私には今と手放せないものがある
私の意思にはあまり大きな意味はない
毎日明日がやってきて今日になる
願っていた事に実体がないとようやく認めることができたよ
現実は不安定だけど 現実を信じない間はまるで幻みたいだ
生きたここちはしなくても生きている事がなければ自分じゃない
あの頃の私へ ありがとう ごめん
今の私へ ありがとう ごめん
今も今日も変わりはしないよ
時間が過ぎただけだと思っている
そんなふうに思う瞬間もある
私はまた迷って行く
不安も怖さも喜びに混ざってにぶくなる
楽しいだけじゃないけれど 悪いだけでもない
ここまでやってこれて よかった ありがとう
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