ビームけむ/和田カマリ
単に世界を歩く際には
それ自体を切断すれば
能力を持たなくても
アウトラインになれる
無能な俺の外部では
微風はいまだ健在で
1つの音楽が生まれけむ
人々の中の心と公界
旅行する仏教徒を泊める
桐の箱の家にて
昼寝の枕で夜勤の夢を見る
心臓が次の夏を尋ねても
役立たない記事として
角質と共に屑篭へ消える
暴風雨の中で心臓は
ユスリタカリにコスタリカ
不活発な身体の形式は
その劇中で上演される
(状況)を棚上げにして
原因を回避するために
中心からビームを拡散する
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