10月の空/もこもこわたあめ
見上げる雲の流れは速く 僕を吸い込んでいく
やわらかく
入道雲の天に昇る速度にも負けない速さで
ただただ まっすぐまっすぐ 遠くへ
僕を吸い込み 導いてくれる
遠い 思い出 と デジャビュ の 世界まで
ちぎれちぎれの世界で 僕は君を見つけられたんだ
横顔にたじろぐ僕に 君は音もなく近づいて
やわらかく微笑んで手招き
「君は僕だよ」
「俺が?」
「そう」
「そうか」
おもわず、口元を緩めた僕が君の瞳に映ってた
ただただ まっすぐまっすぐ
僕を見つめたまま 消えていった
愛するものに抱かれた後の心地よい
気だるさと高揚感をのこして
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