慟哭/
三田九郎
書けないので
書けない と書く
窓の外の嵐のように
こころは散り散り
渦巻いていて なのに
何ひとつ浮かばない夜
言葉を失って
無言のままにのたうちまわる
深く青い静寂の底で
叫び
叫び
おののき
生きて死ぬわたし
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