祭り/草野大悟
勢子めらに責め立てられたる飾り馬地を踏みしだきペガサスとなれ
夕暮れに妻と腕組み出かければ綿あめ食べるとねだるオリオン
流鏑馬の鏑矢うなり時空裂くはるか彼方の青空割るか
まん丸な空の瞳をすくい上げはじける笑いあの日の祭り
漆黒の瞳にゆれるカシオペア君は空飛べベガサスとなれ
ドウカイと聞いてドウカイ叫ぶ夜ドウカイどうかオリオンの空
祭り醒め花火も終わり漆黒の夜空にひとり木星のあり
祭りの夜集いよる人はんなりと夜空に写る彼らの笑顔
祭りの夜熱い生首集めれば線路の上にあの親子あり
おはようと君が言ったよその朝は僕と君との祭りの朝か
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