寂寥の領域/empty
 
しの中でそれは濁っていく行為、だからこそ。

寂寥の領域が、無限そのものの中に、伸び広がっていく。
―――――漸次的展開はわたしにとって、既に結わわれた行為、だから、
何ものにも変え難い一瞬の
きみは春に溶けた/罅割れの
声を弔慰する
無限の綻びの
永劫のような化身を
きみは握りしめる

それは潰れることなく
ただ茱のように
弾力のある抵抗感を示す

夢の粘膜が静かに溶け出し
淀みは脳のなかで発散する

記号のような春のなかで
記号のようなキスをして
記号のように受精しよう

つまらないだろうか?

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