あってもなくても/あをがね
 

夏待たず割れたさなぎの夢供養

エアコンの静けさ夜に浮かぶ部屋

小石蹴る僕もうまくは転がらない

体温は風が持っている幻

信じるに疲れて淡いホログラム

長い夢のように期限が切れた紙片

遠回りして遠回りして一人

かぎかっこ、夜にかぶさる音がした

知る人もいない最後列の夏
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