あがりたの森へ/初代ドリンク嬢
あがりたの森を目指した
自転車に乗って
とにかくまっすぐに進めば
そこには
あがりたの森があるはず
あがりたの森に何があるのか私は知らない
そこが何なのかも知らない
ただ、ふっと
「あがりたの森へ行かなければ」と思っただけ
その名前はどこかで聞いたことがある。
それが何だったのかは思い出せない
けれど、
私はあがりたの森へ向かっている
ただひたすらに
見慣れた
けれど、知らない町を
ただまっすぐに進んだ
進んだ先は行き止まりになっていて
こじんまりとしたドアがついた小さな家があった。
けれど、ここをまっすぐに行く以外に
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)