M/三田九郎
 
なんにもないのが嫌で

空疎な行為を義務化する

一文字

次にまた一文字しるし

空白をうずめて いく


自分を生き埋めにして

いく みたいだ

苦しいけど 中毒的な 症状

空を飛べたら恐いじゃん、

どっかいっちゃうじゃん、


不特定多数のわたしが

わたしを無理強いする

自分に対する犯罪が

沈殿して いく

囲まれて 殴られる

負の感情が

堆積して いく


同一性の慣性が

無数のわたしを

押し流す

ああいえばこう いい

こうすればああ し

わたしは ああ

変われない
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