心の荼毘/
和田カマリ
最後の月を雲に隠し
与えられた睡眠に
抗を尖らせている
早熟の妖精よ
あなたをきつく
抱擁したい私は
心の籠にいます
ああ
だから今夜だけは
君を抱いていたい
あしたの今頃は
僕は檻の中
もしも許されるなら
カバンに詰めた君を
トランクに押し込んで
タクシーで連れ去りたい
にぎやかだった街も
夜は声を静めて
何にはまっているのか
何をハメテイルノカ
いつもいつの時でも
僕は忘れてしまう
愛に終わりがあって
心の荼毘が始まる
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