【批評祭参加作品】■シロン、の欠けラ(1)/川村 透
 
 なんだか祭りが始まっている。といってもなんて言うか、たいしたものは書けやしないのだが、要するに「鑑賞文」の断片を私的メモを公開するようにひとまとめにしておけば、僕が好きだなあと思ったり、もっと触れてほしいなぁと思っている言葉に少しでも注目してもらえるのかもしれない。もしかしたら僕にとっての意義は、どう「気になったのか」を書くことによって、そのカケラたちを「詩論」めいたものに育てることが、「いつかは」できるようになるかもしれない、ということ。僕はどうしても「詩」に接するときに、「自分だったらどう書くのか」というスタンスから自由になれない。せめて自分の「コトバ」を自分で「育てる」ために象をなでるアキ
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