感性(なんだかうまく まとまってません)/Tシャツ
僕は高校生の頃常習的な遅刻魔だった。遅刻をすると気持ちがいい。朝のしまった空気の中、誰もいない通学路、僕一人で歩くと何もかもが新鮮に思えた。休み時間や自習の時間は気の合う仲間と学校を抜け出し、子供のような遊びばっかりしていた。でも誰にも迷惑をかけない。それが僕達の鉄則だった。
倫理の時間、先生が教室に入ってくるとみんな静かになる。神はふさふさ、髭はごわっと伸びていて、腕は太く胸も厚い。何よりでかい。いやそう見えたのかもしれない。きっと神話に出てくるゼウスだとかそんな感じの神様はこんな容貌をしているんだろうって僕は思う。だから、みんな何も喋らない。先生は哲学の話をするけど、僕にはちんぷんかんぷ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(8)