熱帯夜/AquArium
 



なにも変わらなくて
加速していく、
愚かさを携えて
滑らかな鎖骨の線を
辿っていく途中に
君を見失う

ねえ
熱くて
どうしたらいい

残らず全ての角度を記憶して
現像してみたい
不確かさを形にして
なにかひとつでも
確かさを感じたくて
切り取る瞬間

ねえ
なにが
映っているの

少し生えてきたヒゲ
時計の針は、
八回廻って
射し込む光の憎さに
少しばかり、
世界を恨んだ

沈んでしまいたい
二度と這い上がれなくても
窒息して、
最後の景色が君だとしたら
世界一幸せかも、
しれな
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