たかさごゆり/
小池房枝
飛ぶんだ」
と、詩人たらしめるほど
尊称としての雑草に値する雑草
彼らを
彼女らを
テッポウユリと呼んで欲しくないのです
テッポウユリではないのですから
あれはタカサゴユリで
どこからか飛んで来たユリなのだと
やがてまた去っていってしまうユリたちなのだと
知っていて欲しい
招いたからといって
生えて来てくれるようなユリではないことも
タカサゴユリ
わたしなら君の名前を呼ぶのに
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