花は枯れても/加藤
 
過去は あたたかい渦の中
からっぽのまま 行き先は闇の中
流れていく
動き回る
もがいている

雲が来たり留まったり
生きていれば
生きていれば
風が吹いたり道が見えたり

「わからないよ」
「しかたないよ」
止まった時間は誰のせい?
誰だって生き地獄 誰だって熱い幸福
立ち止まらないで
今の中は怖いもの

もう流れていて
まだ落とせないでいて
見えない
見えない
ここにある

雨降りの日に包まれる
足早に去り 帰って行った 記憶の中を 求めてる

「大丈夫?」「大丈夫」
明るい空の下泣いていた
忘れないや
雨が上がったら
いつまでも 何度でも
打ち消して粉々にしても
生きて
続いて行くつながりを知った

欲張りにならないように私を照らして
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