森の雨音/木の若芽
「森の雨音」
木の若芽
木が雨に拍手している
それは雨が万物に降るように
万物に贈られる拍手
「アンコール アンコール!
つづけて、やめないで!
万物はつづくにふさわしい
わたしもわたしでいつづけ
あなたもあなたでいつづけ
生きつづけて!」
アンコールの拍手の音に満ちた森
この音に囲まれていると
なんと安らかな元気に
快い素直に
やさしい無欲になれることか
わたしにはわたしがいちばんふさわしい
木の下が似合う
木の下は空の下
あなたにはあなたがいちばん似合う
地の上がふさわしい
地の上は生の上
戻る 編 削 Point(1)