愛国心へのギア/番田 
 

休日の時間をもてあました僕は、上野の歓楽街で酒をくらい、隅田川のベンチで夜を明かした。年越しの時は、友達と一緒だったから、こんな風には自由にはなれなかった。僕はやっと手に入れたフリーダムという言葉を感じていた。そうしてがらくた屋の行く末を心配し、日本の産業についてのことを考えていた。アメリカの人間にバカにされたくはないということである。工業の力によって、彼らを打ち負かすということに、人手自体が足りなすぎるとは思わないだろうか。我々は外国からの労働者を受け入れるようにすべきだ。さもないと、この国はもっともっと駄目になっていく。

もちろん、島国育ちの人間たちに、そんな話し自体が受け入れられるはずもないのだろう。ならば、こちらから外国に乗り込んでやろうという気になってくる。アメリカ人は日本についてのことをよく知らない。そんなことはどうでも良いのだ。五反田でエッチな服の店に入り、本屋を練り歩く。最後は品川で綺麗な海の夜景を眺める計画だ。

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