つばめ/木の若芽
「つばめ」 木の若芽
雲の流れる川が少し明るんだ正午
雨がすむその奥から小さな点があらわれ近づいてくる
あれぞ 勇気の鳥 つばめは
雨ぎらう空をみごとな滑空 また上昇
大きな転向 すばやい旋回
雲かぎる空を劇的に感動の舞台にして
はればれした姿顔で飛ぶのは
あの つばめという鳥だ
鳥の正義が木と空のあいだにあるのだ
高度が上がれば心も高まる
志はつばめの瞳のように光る
正義の鳥の羽一本でも拾って帰ることができたら
それで詩をお書き
だれのためでもない
だれもが歌える詩を
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