イン・キューヴ/六崎杏介
 
薄うい 陽が 四月、の 
カタツムリの、背に 記した 言葉 は
水の 小さい、小さい 子供たちに 
なりました 。
卵の殻、と トンネルや 坑道、の
壁は、もう 温かく 崩れて
アンテナ、と エンジン 
多くの 町の、囁き と
夢を、みています 。
白、い 天使 と 青うい キノコ、は
錆びた フェンス、と 植木鉢 から
滴が 鏡に、なる クロック を
ぼやけなが、ら 待って います。
蜂の、羽 と 震えるよう に
そこかしこに 光、を 閉じた 箱が
花に、積り 雲の 光 が、花を 照らして
アスファルト の、向こう から
新しい、ビジター が やってきます 。
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