白いノイズ/
石川和広
からみあう唇の
なじるように
押し込めてしまいたい、それ
ぼくの歩いてきた日々のワガママのクルミ
こんなことを続けて
気持ちいい
後には
何も進まない
つながりを確かに
したい
しかし
時間を進めたくない
だから
台所の片隅で
うずくまる渇き
吐気はしない
強風が強まり
すべてノイズへ
せめて
少しずつ
包みあい
冷たい水を感じながら
中くらいの
朝が来るといいのに
こないなら
叫ぶんだ
遅すぎるから
から
だ
白
叫ぶしか
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