クリスマス師走にはします私だって/小池房枝
一粒の雫を小鳥は丸飲みに
鵜は鵜呑み頸より口より太き鯉
ふゆざくら三浦だいこん直売店
海苔の春いそぎんちゃくとアメフラシ
東(ひむがし)に千葉ふりかえれば西に富士
レンブラントライト冬枯れた山肌に
一個体、一属一種ゴン太くん
身の丈の王国 我はここにあり
言葉たち服せよ我に生かされよ
木々に冬よ星辰を以って戴冠せよ
恐竜もクマムシも我が胸のうち
見えている景色にそっと手を当てる
はぁ、一句。溜息、俳句にならないか
秋も冬もお座りここにはその椅子がある
夏の形見どっさり入れてグラタンに
降る雪
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(1)