十一月の位置に/小池房枝
専用ホームにドングリ敷きつめた
木枯らしを聞く夏の花の種の夢
シジュウカラ メジロ 今のはどちらのチチチ
おじさんは腰をいためた菊も飛べ
早朝の木枯らしにりんと白き月
シザーハンズきみが降らせる紙の雪これは
スノウフレークコーンフレークペーパーフレーク
珪藻の valve face のシルエット
滄海の一粟秋水河豚戴天
オリオンの首の小さな三角形
青信号シリウス遠くへ招いてる
天蓋はゲレンデ流星直滑降
彗星は空の幽霊 半透明
フローレス冬空でこそのインクルージョン
星はすばる千数百年前も今も
人影のまば
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