心酔と意匠/アオゾラ誤爆
どうしてあなたは
笑っている
下品な冗談で
よく冷えた部屋の天井が
ぐるぐるまわる
幻みたい
その腕の線は
わたしの所有する
どんな輪郭ともちがって
お腹の奥をぐっと押すように
熱くする
いとしい肉
あいしあいたい
ねえわたし
もっと気狂いのように
賢いあなたの
だらしない身体にかぶさる
傷跡のような折れ目
そこを
つよく抱いて名前を呼んだら
どんなに
気持ちがいいだろう
冷蔵庫のミネラル・ウォーター
わすれてしまった
平熱までの道のり
あなた以外の世界を
今は懐かしむことさえ
できない
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