二十三歳/
アオゾラ誤爆
恋人へ
あじさいの
ような淡い青の水彩
ゆめをみていたのは僕だけ
慣れない万年筆のインクが
しろい便箋に滲んだ
あの日付は遠い
風はよく吹き
小道はかすかな日陰になって
野良猫の背をひやしている
いつまでも六月の
蒸すような空の しみる或いは涙のような
きげんのわるさを
のみこんで
汗ばむには
すこし冷たすぎる夜が
迫ってくる
踏切の向こう側 かすかに海のにおいがする
僕の歩幅の小ささを
君は笑って
ただ先を行ってしまう
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