10セント/Ohatu
 
る為に、
 数枚の小銭を渡すのだ。そんなことが月に何回かはある。

 もちろん、僕は神様ではない。

 しかし、それがお金にまつわる真実だ。
 お金は、「差別するために生まれた道具」に他ならない。
 また、反面、現代においては、「個々人に背負わされた価値」そのものでもある。

 そんなこんなで、もうすっかり慣れてしまった。
 たくさんの貧困が陳列された大通りを、
 ちょうど良い程度の笑顔とそっけなさで渡っていくのだ。





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