恐竜時代/さき
 
てものは
文明と一緒に生まれたものなんだよ
生きる意味がなくても生物の日常を積み重ねたら
完全に生きていけるのに
生きる意味を探して命の存在すら危うくしようとする
そんなものに支配されている生き物は
人間だけなんじゃないの


あの生きる意味教信者は
今でもシャクシジョウキという良い定規をもっているようで
まんまとはまった女子と結婚し
夫になり、父になり、会社では偉くなった
そうして意味がある自分の人生をヒエラルキーの最上に掲げ
この世の善も悪も知らず
太古の森でトリケラトプスの背に乗り
まだまだ遊んでいる私に眉を顰めている


“哀れな
文明も知らず”


それでも私は
狩りで汚れた服を洗ったりなんかしない
文明の力なんか借りずに
自分の両の足でのしのし威張って歩くんだよ
どんなに荒れた大地でも
或いは危険なジャングルでも
この世界は全て
私のものなんだって!











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