沈黙/1486 106
帰りの車内
会話の隙間
割り込む沈黙
何か話さなきゃ
不器用な話題に
君は笑う いつものように
優しい人だって分かってる
だからこそ不安になる時もある
君が好きだよ
その気持ちが変わることはないけれど
思うほど悲しくなってくるんだ
きっと口に出すことはないけれど
気持ちが見えないから
時々不安になったりする
疑ってしまう自分が嫌で
勝手に苛立ってみせたりして
本当の気持ちが知りたいな
それがどんな形であっても
君が好きだよ
どう思っているかは分からないけど
そばにいてくれるだけで嬉しいんだ
いつか終わってしまうとしても
君の気持ちは沈黙の向こうに
離れてしまっても責めないように
君のすべてちゃんと受け止めるよ
きっと口に出すことはないけれど
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