花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる、ように/AB(なかほど)
くて仕方がない
生きて行くと
心や脳にいくつものスクリーンがかけられ
漏れてくるものが
世界の全てになったとしても
花火、キリコ、エイサー
囃子、漁火、風車
を見ながら、聞きながら
空を見ながら
虫の声を聞きながら
風の音を聞きながら
ときおり
声をあげて泣いてもいいかい
と、痛む胸と
深い寝息の顔に問いかける
答えはまだ見つからない
のか
もうずっと前から
そこにあるのか
そのままに生きてゆく
世界の全てが優しさで包まれるように
花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる
ように
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