非情/HAL
何もかもが
嫌になって
何もしたくない日
音楽も聴きたくない
TVも観たくはない
本も読みたくもない
そのために余ってしまう時間
その時に睡眠薬を口に放り込んで
眠れるかどうかも分からないけど
それしか想いつかない
どうせ深夜に眼が醒めて
また時間を持て余すだろうけど
でもそれしか想いつかない
それ以外に何をしたらいいか
何も想いつかない
と書き殴ったこの詩とも
言えない詩擬き
推敲なんかしても
結果は書き殴ったまま読み直す
言葉は非情
才能なんかないのだと
自分の無恥を教えてくれる
それで一期一会でさようなら
丸めてゴミ箱へ投げても
ものの見事に入らない
昔は球速はなかったけれど
コントロールは良かったよなと
錆ついた記憶がぼくを抱きしめる
だけどいまはゴミ屑になることさえ
拒絶する自分の言葉に憎しみを覚えるだけ
いつもそんなもの
きっと明日もその翌日も
きっときっとそんなもの
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