棘のない薔薇/
HAL
それならいったいきみの知性は
きみの心は何のためにあるんだ
牙も抜かれて吠えもせず
餌を与えて貰えるなら喜んで尻尾を振り
力あるものに擦り寄っていくことか
覚悟も誇りも自負すらさえも捨てたのか
少なくともぼくの薔薇には鋭い棘がある
かつてきみらも持っていた鋭い棘がある
ぼくの人生はぼくだけのものだ
訣の分からない普通をよく言うひとに
ぼくの生き方を決めて貰いたくない
少なくともぼくの薔薇には鋭い棘がある
かつてきみらも持っていた鋭い棘がある
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