夜の街から朝の街へ/HAL
夜の街から朝の街へ
区切りをつけずに酒三昧
朝の街へと出掛けてみれば
誰もが皺も寄らないスーツ姿
僕はよれよれスーツで
満員電車と反対のがら空き方向
毎夜毎夜じゃないけれど
一日おきのそれは習慣
だけど段々とそれが辛くなる
からだが音を挙げている
嫌だな歳をとるってことはと
すべてを歳のせいにする
何とかボロアパートに帰って
一眠りしてから会社に電話
高熱を出しましてと前に
遣ってないかを気にしながら
ただサボるためだけの言い訳に
上司はしぶしぶ電話を切る
その狡猾を何処で覚えたか
誰に教えて貰ったかはもう失念
誰にも
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