パンダ動物園/まきしむ
左にある物体を右にする動作を繰り返していました
それくらい自分はパンダみたいな生物でしたね
雲が右から左へ流れ
私を通過する際のみ雨をしたたらせました
二葉が滴を反射しとてもきれいでした
はなから失敗する気で何度も飛びおりました
窓からオフィス内を眺めていました
人々の営みを眺めていました
OLは巨乳でした
リーマンは凡庸でした
私もあんな風に髪を短く刈れば
憎しみを増幅させシャボン玉のようにし
それにいつしか包まれ
空気孔をつけるのも忘れていました
私は未成熟な個体として居残され続けました
今はもう手遅れです
そう思いませんか?フラフープしますか
粘
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