夢の欠片/*くろいうさぎ*
夢は
記憶の欠片
誰かの欠片
空のウサギを追いかけて
私は迷い込んだ
記憶から生み出された世界なのか
誰かが作り出した世界なのか
どこか不可思議な空間に惹かれ
浮いた様に歩いた
死んだはずの君が笑顔で現れて
夢だと想い頬を想いっきり抓った
痛かったすっごい痛かった
だから夢じゃないと確信したんだ
添い寝をし鼻歌を一緒に唄った
昔君が元気だった頃
添い寝をしながら星の数を数えた事を想い出した
あの時私は何故か涙を流した
今も何故か添い寝をし
涙が流れている
「このこしんじゃった」
途端に君は言い出した
刹那今までの出来事が記憶の欠片で有り
うさぎが誘った「夢」であることに気付く
君は腕の中で消えていった
昔君と星を数え涙を流したのは
夢の世界で境界線を越え
涙を伝ってきたのかもしれない
私が作った夢なのか
君が見せてくれた夢なのか
今日も夢を見よう
君を想い
喩うさぎの嘲笑う作り話だとしても
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