それは雨の。/
永乃ゆち
先の事も考えず喜んでいたのだ
夜は更ける
翌朝
深夜に雨は雪になり気温はマイナスになっていたらしい
私は凍死体として発見された
それでも良かった
やっと私は自由になれた
もう痛みも寒さも感じない
その代わりか私はそこから動けなくなったのだが
雨が激しく車の窓ガラスを叩く音だけが
今も聞こえてくるようだ
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